2年ぶりに味わう日本

2014年1月9日。2年間生活したウガンダ共和国を離れ、ついに日本へ帰国しました。
帰国の数か月前になっても実感が湧きませんでしたが、帰国直前まで、多くのウガンダ人が送別会を開いてくれ、徐々に帰国するということに現実味を持たせてくれました。帰国前約1か月の間に、自分のために5羽の鶏やブタが犠牲となってくれました。



ウガンダを恋しく思う気持ちはありましたが、2年ぶりの日本もとても楽しみで、複雑な気持ちで帰国の日を迎えました。

ウガンダ人は、人を送り出すときには泣きません。それは、泣くことがその人のプラスにはならず、その人の新しい門出であり、喜ぶべきであるからと考えるからです。
旅立つ相手を思いやる気持ち、自分の気持ちを抑えてまで、門出を祝福するウガンダ人の強さが伺えます。

飛行機に乗っても機内では落ち着かず、またウガンダに戻ってくる、と心のどこかで考えてしまいました。
2年間の活動について、大きく後悔しているつもりはありませんが、思い起こせば、あれもこれもと次々出てくるものです。あーすれば、こうしていればと、理想が次々と頭の中を巡ります。しかし、その理想像があるからこそ向上心が持て、次のステップへ繋がっているのかなと思います。



1月9日にドバイを経由して成田空港に到着しましたが、その日は今年一番の寒波で、雪がちらほら見えました。一緒に帰国した同期隊員も厚手の上着など持っているはずもなく、薄い格好に日焼けした顔で、周りから見ると、とても浮いた存在だったと思います。

特に楽しみだった、日本料理。自分は特に刺身などの生ものが大好物なので、海鮮料理店へすぐさま足を運びました。
同期隊員と2人で店に入り、2人と知らせるために「2」を指で示すと、定員さんはなぜか「Two!」と言いましたので、日本人の雰囲気とは違っていたのかもしれません。笑
店内は普通の照明でしたが、ウガンダでは、停電で薄暗い中での食事ばかりだったので、店内がキラキラしていて眩しく感じました。
周りはスーツを着たサラリーマンで溢れ、何だかアウェイな雰囲気の中、日本食を心待ちにしました。
料理は海鮮のオンパレード。サーモン、カンパチ、ブリなどの刺身、ハマグリの七輪焼き、マグロのステーキ、粘り気のある白ご飯…涙が出るかと思ったくらい、感動的なものでした。この感動は決して忘れません。忘れてはなりません。
感動の冷めないまま、時差によって全く眠れない中、ホテルで一夜明かしたのを憶えています。

翌日、2年間を全うし無事に帰国しましたので、外務大臣からの感謝状授与式へ参加させていただくことができました。ここでは運良く、ボランティアを代表して、自分のウガンダでの活動を報告させていただきました。
宮崎県から新聞社も駆けつけてくれ、記事用の写真を撮ってくれました。


日本の信頼を強化するJICAボランティアの高い志
http://www.jica.go.jp/topics/news/2013/20140115_02.html


宮崎に帰省してからは、親戚や友だちと会い、充実した毎日を過ごしています。何事も新鮮に感じられ、生まれ変わったように感じます。
日本で生活すると、この感動も徐々に薄れていくと思いますが、できる限りこの新鮮さを忘れないよう、何事にも感謝できる人間でいたいと心から思います。



今後の予定については、次回の記事でお伝えしたいと思います。


Ichimasa