第6回 医療機器の勉強会

更新が遅くなってしまいましたが、5月始めに行われた医療機器の勉強会について書いてなかったので書きます。

ウガンダに来て第6回目の医療機器の勉強会でした。まだまだ充分とはいえませんが、一応6回で終了となります。8月にも集まる予定がありますが、それはこれまで学んできた医療機器の総合テスト、それから勉強会の内容を1冊のマニュアルにしますので、そのマニュアルの編集をする予定です。無事全てをクリアすれば、これまで育ってきた参加者たちは、ウガンダ保健省公認の医療機器ユーザートレーナーとしての肩書き、ライセンスを得ます!


今回自分は、「除細動器」の使用についての実技を担当しました。
日本では空港、レストラン、駅、パチンコ店、オフィスなどなど至る所で目にし、自動車教習所や学校などで訓練があるくらい一般人にとっても馴染んでいる自動式除細動器(AED)ですが、ウガンダでは一般人が目にすることはありません。
除細動器を持っていない病院もたくさんありますし、見たことも聞いたことも無かった人に教えるのはとても難しいことです。ワークショップが終わればその知識を使うことも無く、忘れ去られてしまうのではないかと心配です。

今回の開催場所は我らがマサカ病院。開催地に選ばれたのは、日本からの無償資金協力により供与された医療機器の中に、この除細動器が2機存在するためです。新施設の利用が始まって1年が経とうとしていますが、除細動器が使用されたのは一度だけ。それだけ心臓の病気を抱えている人が少ないのか、有効に使えていないのかどちらかですが、それは医者の腕に掛かっています。そして医者を支えるのが、今育っている医療機器のユーザートレーナーたちです。使用を誤ると操作する側にも被害が出てしまうので、このトレーニングは大事です。



命に関わるということもあって、いつも以上に真剣身があった気がします。



今回も医療機器のレクチャーは勿論のこと、みんなが漠然としている医療機器の廃棄方法など、自分も知らないことを学ぶことができました。物を整理するのが苦手なウガンダ人にとって、医療機器の廃棄はとても大事です。日本だと医療機器のメーカーが引き取りに来てくれそうなものですが、ここでは代理店もしっかりしていなく、そうはいきません。思い切って廃棄することは、マサカ病院でも勧めている、5S(整理整頓)活動の促進にも繋がります。

医療機器の撤去、廃棄。思えばエンジニアとして働いていたある日、都内某病院の医療機器撤去を担当したことがありました。その時、この撤去された医療機器はどこに行くのかな・・・?と、ふと疑問を感じたのが一番の始まりだった気がします。セカンドハンドとして使用する国や人々がいると分かったとき、自分は決意を固めることができました。それはもう何年か前のことです。

また前回のワークショップで、ありがたくも好評だった(らしい。)コンピュータベーシックの第2弾も行いました。事前にアンケートを取ってどんなことが知りたいのか聞いてみましたが、ほとんどの意見がもう一度同じのをやってくれ、といった内容ばかりでした。
コンピュータの設置やケーブルの繋ぎ方、Power Pointを一通りおさらいしてみましたが・・・なかには「へぇ〜」という反応もあり、すっかり忘れてしまっている人もいるようでした。身近にパソコンが無いと練習する機会が無く、忘れてしまいますよね。やっぱり何事も継続することが大事です。



今回もトレーニングは全部で5日間。コンピュータベーシックは最終日に組み込まれていたので、みんな疲れているだろうなーと思い、医療機器とはちょっと離れて、Power Pointを使った課題(遊び?)に取り組んでもらいました。パソコンを4台準備し、4つのグループそれぞれにグループとメンバーの紹介プレゼンを作ってもらいました。写真を撮って、パソコンに取り込みPower Pointに挿入。出身地や趣味を書く、といった感じで、前回のコンピュータベーシックを網羅できるようにしましたが、初心者が多いので躓くことはたくさんありました。でも確実に成果が出ているのを確認出来ましたので、やった甲斐があったと思います。



意外とすんなり終えたので、その後には各グループに別の課題を与えました。
「クリスマスツリーのデコレーション」と「着せ替え」です。バカにしてるのか!と言われるかと思いましたが、アリなんです。笑
コンピュータに対してまだ苦手意識を持っている人がいるので、単純に楽しんでもらいたいと思いました。



クリスマスツリーはただの木の画像を渡して、Power Pointの機能を使って星や矢印などを使って好きなように飾りつけしてもらいました。そして準備がちょっと大変だった着せ替え。男の子と女の子の画像、Tシャツ、ズボン、帽子、靴を何種類かそれぞれ揃えて、好きなように着せ替えを行なってもらいました。うけるか分かりませんでしたが、オシャレが好きなウガンダ人にはぴったりだと思って用意しました。



画像の拡大、縮小、自分が置きたい場所に画像を持ってくるのも一苦労のようでしたが、楽しんでもらえたかなーと勝手に思っています。笑



そして最後に、出来上がったグループ紹介と課題をプリントアウトして提出してもらいました。全グループが時間ギリギリに終えることが出来ましたので、安心しました。終えたときには、前回と同じように数時間費やしていましたが、またいい経験ができました。
次回が無いのは何だか寂しい気がしますが、またいつか、別のグループをトレーニングすることも視野に入れていますので機会があればやりたいと思います。自分の任期も残り半年となってしまいましたが、まだまだやること、やれることは山積みです。計画をしっかり立てて、もっとできると自分に言い聞かせてがんばります!


Ichimasa